近畿地方は京都府や奈良県といった観光地が多く、日本の歴史スポットを巡ることができるため、訪日外国人観光客からも一定の支持を集めています。

地方創生を目的とした場合にインバウンドマーケティングが要となる近畿地方においては、動画広告を用いたプロモーションが期待されています。

この記事では近畿地方の現状と、動画広告の有用性、さらには動画広告事例をご紹介します。

近畿地方の現状

近畿地方という言葉に明確な定義はありませんが、私たちが一般的に認識している近畿とは「大阪府」「京都府」「兵庫県」「奈良県」「福井県」「滋賀県」「和歌山県」の2府5県からなる西日本の中心地域を指しています。

近畿地方には金閣寺や清水寺、姫路城などをはじめとする世界文化遺産が多く、日本人のみならず外国人観光客による来訪が期待されています。

ほかにも近畿地方の2府5県で注目されているのが、およそ2,400におよぶ商店街の存在です。東京一極集中で厳しい経済状況にもかかわらず、商品のPR力や地元密着型のニーズに特化し、地域再生や地域活性化を図っている商店街がたくさんあります。

そんな施策を続けている商店街へ対して、経済産業施策の窓口機関である近畿経済産業局が「イケテル商店街」と名称付け、地域活性化へ向けた商店街の発掘を続けています。

近畿地方のPRにおける課題

近畿地方の魅力を日本・世界へPRするためには、いくつかの課題を乗り越える必要があります。

近畿地方を代表する大阪府では、「都市魅力創造局魅力づくり推進課」が設けられ、さまざまな事業によって大阪都市の魅力を向上させたり、世界文化遺産の保存・活用に取り組んだりしています。

今後におけるインバウンド事業や、東京一極集中から脱して日本国民の移住促進を進めるためには、大阪のみならず各府県においても魅力づくりが課題となるでしょう。

近畿地方は、日本第2位の都市といわれる大阪府や、観光地で有名な京都府があります。しかし、近畿地方全体で見ると兵庫県や奈良県、和歌山県といった場所では、大阪府・京都府と比べて消費額の地方格差があり、今後の課題といえるでしょう。

そんな現状を打破するきっかけが、外国人観光客によるインバウンド事業。世界文化遺産を目当てにやってくる外国人に狙いを定めています。

しかし、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査によると、2019年の1~3月期ではインバウンド消費額の同行が前年比で兵庫県が-46.2%、奈良県が-27.2%、和歌山県が-37.4%でした。大阪府や京都府に比べてPR力の弱さが露呈していると考えられます。

消費額の地方格差は、PRを含むプロモーション不足が原因の一つです。インバウンド消費額が前年比で大きなマイナスを叩き出した兵庫県・奈良県・和歌山県は、それぞれの課題にあったプロモーション施策を行う必要があるでしょう。

関西の食文化や歴史的建造物の効果的なアピールには、言葉がなくても伝わる動画広告が期待できます。

地方創生に大切なのは、観光インフラの整備です。成長戦略の大きな柱でもある観光インフラは、政府によってCIQ(国外への交通や物流における手続き)の強化といった整備がなされてきました。

さらに、訪日外国人観光客が便利に安心して観光できるように、約10,000箇所で利用できる無料のWi-Fiスポット「KANSAI 10,000 Wi-Fi SPOT」を設置。

近畿地方のほぼ全域でWi-Fi接続が可能なため、いつでもどこでも通信制限を気にすることなく商業施設や交通機関の検索をスムーズに行えるようになっています。

プロモーションの特徴

近畿地方をPRするにあたっては、地方ならではの強みを活かしたプロモーションを行うことが大切です。

訪日外国人観光客を獲得し、インバウンド需要を最大限に活かすためには、まちの魅力を発信することが大切です。

近畿地方には世界文化遺産や暮らしの文化、山や湖などの自然はもちろん、各地域で行われているイベントなど、さまざまな魅力があります。

とくに映像での発信は言葉を必要とせず、まちの景観や自然の美しさをダイレクトに訴求できるため、マーケティング効果を最大限に活かせると考えられます。動画広告の需要はこの先もどんどん増していくでしょう。

外国人を相手にする際に立ちはだかるのは言葉の壁です。初歩的なインバウンド対策としては多言語サービスが挙げられます。少なくとも世界の共通言語である英語は必要不可欠といえるでしょう。

動画広告ではタイトルを英語で入力したり、動画内に字幕を付けたりといった対策ができます。外国人がひと目で動画広告の内容を把握できるほか、YouTubeをはじめとする動画配信プラットフォームで検索する際のSEO対策としても有効です。

また、観光地においては、世界中でスマートフォンの利用者が増えていることからQRコードが付いている案内板を設置。QRコードを読み取るとスマートフォンのブラウザが起動し、選択した言語での案内が可能になりました。

私たち日本人が英語を喋れなくても、上記のように翻訳を用いて多言語サービスを行えば訪日外国人観光客への対応ができるため、プロモーションを成功に導くことができるでしょう。

(QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です)

近畿地方の動画広告制作事例3選

さいごに、近畿地方の府県で制作された動画広告プロモーションの事例をご紹介します。

いずれも動画配信プラットフォームのYouTubeで視聴できるので、興味のある方はぜひご覧ください。

日本海に面している京都府の「舞鶴市」「福知山市」「綾部市」「宮津市」「京丹後市」「伊根町」「与謝野町」が連携して制作した動画広告キャンペーン。

京都府北部を代表する伝統文化や美しい大自然を、壮大な音楽とともにPRする動画です。天橋立や舟屋が有名ですが、福知山城やちりめん街道など隠れた魅力がいっぱいの海の京都を余すところなく紹介しています。

インバウンドからは少し逸れますが、国際会議や展示会といったイベントの誘致で制作された奈良県の動画広告プロモーション。

主要空港から奈良県への交通手段や観光地の見どころ、ホテルのみならず、食文化や伝統文化を英語のナレーションで紹介しています。観光地のプロモーションとしてもクオリティの高い動画広告です。

兵庫県の朝来市が制作した動画広告。古き良き街並みと、そこで暮らしている住人たちの生活模様を撮影した動画です。山頂から覗く朝日と雲海は絶景のひと言。動画は4Kに対応しているため、高画質で視聴することができます。

コメント欄には英語や中国語での書き込みが多く、訪日外国人観光客にとってのプロモーションとして効果を上げていることがわかります。

まとめ

外国人観光客が多く訪れる近畿地方。大阪府や京都府に比べると、兵庫県・奈良県・福井県・滋賀県・和歌山県の知名度が低く、地方格差をいかに埋めるかが今後の課題となってきます。

インバウンド事業が注目されているいま、動画広告を用いたプロモーションで世界中の外国人にアピールすることは、有効な手段であるといえるでしょう。

世界文化遺産や商店街が多い地域の強みを活かした動画広告を制作し、日本や海外へ向けて近畿地方のPRをしてみてはいかがでしょうか。

(画像はpixabayより)