動画マーケティングに取り組む目的は、商品のサービス紹介や認知拡大、ブランディングなどさまざまです。しかしYouTubeなどの動画視聴が一般的になり動画自体が増えた今、とにかく動画コンテンツを作れば効果を出せるという訳ではありません。

2019年に実施されたサイバーエージェントによる動画広告の市場調査では、昨年対比141%の2,592億円、2023年には5,065億円に達する見込みとなっています。つまり、動画広告を活用する流れは今後もまだまだ続き、動画自体ももっと増えてくると予測されます。

今後も引き続き、質の高い動画コンテンツ作りが求められることが考えられますが、長く続けるにあたってネタやアイディアが尽きてしまうことも少なくないはず。今回は目的やコンセプトをぶらさず取り入れられる、効果的なネタ・アイディア出しのコツを大きく分けて4つ、ご紹介します。

伝えたいこと・メインにするものを明確にしよう

ネタやアイディアが浮かばない…。そんな悩みは、コンテンツ作りをおこなう人であれば誰しもがぶつかる壁です。誰に・何のために・何を伝えたいのかを考え、明確にするために目に見える形で書き出していきましょう。

商品に興味を持って欲しいのか、企業のブランディングをしたいのかなど、その動画を見ることによって視聴者に感じて欲しいことを明確にすると、メインで撮るべきものが見えてきます。

商品なのか、商品を使っている人物なのか、はたまた企業で働くターゲットと同年代の社員なのか? まずは魅力を伝えたい“主役”を決めましょう。

そしてメインにするものに対しての、企業公式だからこそ伝えられる視聴者が知らない新しい発見や面白さを盛り込んでいきます。この作業を効果的におこなうには、視聴者が企業や商品をどう感じているかなど、ユーザー目線での徹底したリサーチが必要です。

インプット・アウトプットを増やそう

メインの被写体が明確になったら、次はどのように映像を構成していくかを考えます。全体の構成が決まらない場合は、とにかくたくさんの映像やコンテンツを見てインプットし、感じたことや動画に取り入れたいことを箇条書きにするなどしてアウトプットしていきましょう。

イメージに近い動画コンテンツがあれば、マネをして制作してみるのもおすすめです。ただし丸ごとマネをするのではなく、作り方をしっかり見てかみ砕いて分解し、要素だけを取り入れましょう。

近年は80年代・90年代の流行を今風にアレンジした動画も人気です。ターゲットに合わせて、世代に通じるネタを取り入れてみてもよいですね。

ネタやアイディア出しに有効な手法として、A・F・オズボーン氏によるオズボーンのチェックリストがあります。こちらはひとつのものに焦点を当て、ほかに使い道はないか・ほかでは代用できないかなど9つの項目(質問)に合わせて考え、見直していくという仕組みです。

例えば、森永乳業株式会社と東洋アルミニウム株式会社が共同で開発したヨーグルトがくっつかない、撥水性のあるフタは、植物の“蓮(ハス)”の構造を参考にしているそう。何かに焦点を当てることで、新たな商品やサービスの開発・動画でのアピールポイントにもなる良い例だといえるでしょう。

また、思いつきや考えをとにかくリストアップしていくのも効果的です。頭の中の思考を文字として見える化(アウトプット)することで、幅広い考え方ができるようになります。大切なのは漠然とした言葉ではなくなぜそう思うのかまで考え、より詳しく細かく書き出していくこと。

たくさんの単語や文字が出てきたら、それを組み合わせたり深掘りしたりしてみましょう。

ここでいうプロとは、映像や動画の制作会社のことです。多くの実績を持つ専門の制作会社なら、ふんわりとした内容の相談でもしっかりとヒアリングをしてくれるため、動画のジャンルから内容・ストーリーまでしっかりと定まっていくはずです。

無料で相談を受けてくれる企業もありますが、内容が良ければそのまま発注するという手も。撮影や素材の準備はこちらでおこない、企画と編集はプロに任せるなどできることのみ担当すれば、費用も抑えられます。いくつかの企業に相談してみて、こちらの目的や熱意に寄り添ってくれる動画制作企業を探しましょう。

意外と多い!?簡単に印象を変える工夫

ネタやアイディアが浮かばないときは、動画制作の目的見直し以外にも、簡単にできるひと工夫を試してみましょう。話題になる動画は技術や労力・コストが多くかかるものばかりではありません。当たり前を少し変えるだけで、新しい気付きになることもあります。

動画にはさまざまなジャンルがありますが、とくに人気が高いのが「料理や工作などの作ってみた系」「実験・検証をやってみた系」などです。

自社商品やサービスを使って、そのときのトレンドに合わせて新しい発見・面白さが得られるコンテンツ作りを目指してみると、シェアや再生数の伸びも期待できます。

話題になる動画を作るためには、高度な技術が必要でしょうか? いえ、実はすぐにできる簡単な工夫だけで、動画を魅力的に感じてもらう方法があるんです。それがカメラワークや角度・テンポなどを意識することです。

通常なら商品やモデルを中心に大きく映すところを、映し方を変えて大きく余白を作ってみる。また、その余白部分によく見ないと気付かないような凝ったネタを仕掛けてみると、誰かにシェアして教えたくなる可能性が高まります。

また、編集時にはテンポを意識し、不要な間やセリフをカットするだけでも、最後まであっという間だったと思える動画にすることができます。

大事な部分のみテロップを使ったり色合いを意識したりして、公共交通機関などの音が出せない場所でも楽しめる工夫も重要です。視聴者の気持ちになって、徹底的に見やすさにこだわりましょう。

焦ったときほど注意したい動画品質とリスク

面白い企画が思いつかないときは、つい焦って話題になることばかりを意識した動画を作ってしまいがちです。しかしそのような動画はよく練られておらず配慮が足りないことが多く、炎上やアカウント削除のリスクが上がってしまう可能性も。

話題になった動画の要素を取り入れてマネをするのはOKですが、多くの部分をまるでコピーしたように使ってしまうのは視聴者からの信頼低下や、炎上・訴訟リスクにも繋がってしまうためNGです。

素晴らしい要素は取り入れたうえで、ブランドらしさを合わせた新しい動画制作を目指しましょう。

企業の裏側やブランドの意外性を見せた動画は、視聴者に注目されやすくなります。しかしそればかりに頼ったり、ずっと動画を見てくれているファンの視聴者にしか分からないネタを続けたりすると、新規の視聴者は面白さを感じられません。

初めて動画を見てくれた方も楽しめて、なおかつファンの視聴者にも楽しんでもらえる素敵なアイディア・ネタを積極的に採用しましょう。

アイディアやネタは、基礎の振り返りから

悩んだときこそターゲットや伝えたいこと、他商品やサービスにはない利点を見直してみましょう。そして視聴者のニーズ・見やすさに徹底的にこだわることで、きっと取り上げたいアイディア・ネタが生まれてくるはずですよ。