動画コンテンツの需要が増しているいま、動画マーケティングの担当者には動画の知識が求められる時代になってきました。

しかし、動画を始めとする映像分野にはさまざまな専門用語があり、詳しくない方だと言葉の意味や仕様がわからないことも多いでしょう。

この記事では動画制作の基礎を振り返り、ユーザーが動画を視聴する決め手となる画質の大切さ、そして画質を決める「画面解像度」と「フレームレート」、そして「ビットレート」の3要素について解説します。

画質は動画制作において避けて通れない道

目の肥えた現代人にとって、動画の画質というのは重要な要素です。視聴に耐えられない低画質な動画は途中離脱の原因にもなり、動画マーケティングにおいては大きな機会損失につながります。

テレビやスマートフォンなどの販売店で、画面やカメラの綺麗さを謳った「高解像度!」や「◯◯万画素!」といった言葉を見たことがあるでしょう。

一般人の認識では高解像度・高画素であることと、画面の綺麗さはイコールで結ばれているため、動画制作をする際は画質を気にすることが大切です。

正確には画素数が多いほど画質が良くなるという認識は間違いなのですが、ここでは本題とズレるため割愛します。

いずれにせよ、動画コンテンツを用いてユーザーの興味・関心を惹きつけるためには、高画質な動画を制作する必要があるのです。

動画制作はスマートフォン市場で考える

昨今ではスマートフォンで動画を視聴するユーザーが70.6%と半数以上を占めていて、特に10代は90%を超えているというデータも出ています。つまり、パソコンやテレビで動画を見ている人は少数派と考えて良いでしょう。

そのため、今後の動画マーケティングにおいてはスマートフォンで視聴する前提の動画制作が重要となってきます。

1.画質の密度を表す画面解像度

動画における「画面解像度」は、ディスプレイに表示される画素数の密度を表したものです。私たちが普段テレビやスマートフォンで見ている映像は無数の点(画素)で表示されていて、縦×横の範囲のなかで点の数が多いほど高解像度となります。

画面解像度には種類があり、動画で使用される画面解像度は640×360・720×480(SD)・1280×720(HD)・1920×1080(FHD)・2560×1440・3840×2160(4K)の6つが一般的です。

画面解像度を高くするメリットとデメリット

動画の画面解像度を高くするメリットは、画質が高くなり、鮮明かつ綺麗な映像を制作できることです。

しかし、映像を再生するディスプレイの表示解像度が動画の画面解像度を下回っていた場合は、意味があまり見られません。4Kの映像を見るためには4Kに対応したディスプレイが必要ということです。

また、画面解像度を高くすると、ファイルサイズが大きくなります。例えば同じ画質・同じ再生時間の動画を制作した場合、640×340に比べて1280×720(HD)は、画面解像度が2倍になるのと同時にファイルサイズも2倍に膨れ上がるのです。

動画制作で画面解像度を決める方法

利用者が多い画面解像度のディスプレイに合わせることが基本的な考え方です。そのため、一般的なユーザーがどんなディスプレイを使用しているのかがカギとなります。

トラフィック分析を行っているWebサイト「StatCounter」によれば、日本での画面解像度におけるシェア率は2018年11月時点でデスクトップの1920×1080(FHD)が25.64%、モバイル端末では375×667が42.9%を占めています。

このことから、1920×1080(FHD)以上の画面解像度はあまり意味をなさないと考えられるでしょう。

動画コンテンツを配信する場合の画面解像度は基本的に720×480(SD)や1280×720(HD)で、鮮明に見せたい場合のみ1920×1080(FHD)にするといった方法もあります。

いずれにせよ大切なのは、動画制作における需要を理解し、適切な画面解像度にすることでしょう。

2.コマ数の送る速さを調節するフレームレート

動画は一見すると止まることなく流れていく映像に見えますが、アニメーションやパラパラ漫画のように何枚もの静止画を連続で流すことによって表現されています。この動画において1秒あたりに動くコマ数を表す言葉がフレームレートです。

一般的には「24fps」「30fps」「60fps」があり、例えば動画のフレームレートが30fpsだった場合、1秒間に30枚の静止画が流れていると考えてください。このフレームレートの数値が高くなるほど、1秒あたりに流れる静止画が多くなり、滑らかに動く映像になります。

ただし、必要以上にフレームレートを高くすると、容量が大きい上に不自然な映像になるため、適切な数値での撮影が必要です。

日常で見ている映像のフレームレート

言葉としてはあまり聞き慣れないフレームレート。しかし、私たちが普段何気なく見ている映像にも異なるフレームレートが使われています。

映画やアーティストのMVなど雰囲気・空気感を大切にする映像は「24fps」、テレビ番組やドキュメンタリーのようなリアルな映像は「30fps」、スポーツや子どもの運動会など被写体が素早く動くような映像は「60fps」と、状況に応じて使い分けが行われています。

動画制作においても上記のフレームレートが適しているため、撮影する際の参考にすると良いでしょう。

3.データの通信速度を決めるビットレート

フレームレートに似た言葉で「ビットレート」という言葉があります。ビットレートは、データ転送における通信速度を表していて、動画の映像や音声を1秒間でどれくらい表現するかの指標として使われます。

数値が高ければ高いほど画質や音質が上がりますが、一方でファイルサイズが大きくなるといったデメリットもあるため、動画制作では品質を保ちつつファイルサイズを抑えられるちょうどいい塩梅を探すことが必要です。

動画のビットレートの種類は2つ

ビットレートは映像と音声を別々に扱うため、動画編集時にはそれぞれを調節することが可能です。

YouTubeで一般的に利用されることが多いビットレートは、音声が128Kbps、映像が850Kbps、動画全体では1,500Kbps程度。音質にこだわる必要がなければ音声のビットレートを下げて、映像のビットレートを上げるといった方法もあります。

ビットレートを適切な数値にする方法

動画の品質に関わると聞くと思わずビットレートを高くしてしまいがちですが、必要以上に高いビットレートを設定しても品質が向上するわけではありません。

ビットレートはあくまでも元になる動画素材の品質を維持する役割なので、「ビットレートが高いのでは?」と感じたら数値を見直してみると良いでしょう。

また、映像データを圧縮するシステム「コーデック」を利用して圧縮率を高くすれば、ビットレートが低い数値でも映像や音声の品質を保つことができます。

まとめ

画面解像度、フレームレート、ビットレートはいずれも高水準であるほどクオリティの高い動画制作ができます。一方でユーザーのディスプレイやモバイル環境に適応していないと、データ容量・通信速度がネックとなり、動画の視聴につながりません。

動画マーケティングにおいては、高品質な動画制作をするよりもユーザーに沿った動画制作を行うことが大切といえるでしょう。

(画像はpixabayより)


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