YouTube市場の拡大で急速に需要を伸ばしている動画制作。YouTuberのみならず、企業で動画マーケティングを行う担当者にも動画制作の知識やスキルが求められる時代になり、避けて通ることができない道となりました。

この記事では動画制作の工程や時間がかかる理由、効率よく制作して時間短縮するためのコツをご紹介します。

動画制作の主な作業工程

普段から動画制作に対して馴染みのない方だと、「そもそも動画制作って何をするんだろう」と疑問に思うこともあるでしょう。

動画制作は、基本的に「動画の素材集め」「PCソフトで編集」「最終チェック」と作業工程が存在します。

なかには自分で動画を制作せずに外注する企業もあるでしょう。しかし、どんな作業が行われるか把握しておくことによって、スケジュールの管理やコスト面といったディレクションができるので、知っておいて損はありません。

以下では、動画制作の作業工程を4つのSTEPに分けて見ていきます。

STEP1.動画、音声素材を集める

動画制作の始まりは、動画素材や音声素材を集めるところから始まります。先に動画の完成イメージを絵コンテで起こしてから、素材の集め方を検討しましょう。

動画素材や音声素材を集める方法は、実際に現地へ足を運んで撮影するか、インターネットで配布されている映像素材を使う方法が一般的です。

現地で撮影する場合は自分の撮りたいような映像が撮れる反面、機材や移動にかかるコストが高くなるため、実現可能な範囲が絞られることもあります。

一方、インターネットで配布されている映像を使用する場合は、撮影せずに高品質な映像が手に入る反面、欲しい動画素材とズレていたり、「加工不可」「商業利用不可」といったライセンスに関する事項に注意したりする必要があります。

どちらも一長一短ですので、自社の動画制作スタイルに合った方法で行うと良いでしょう。

STEP2.取り込んだ動画素材を編集

動画素材および音声素材を集めたら、PCに取り込んで編集ソフトで編集作業を行います。作業の手順としては、「動画→音声」のように編集する方法がわかりやすいです。

集めた動画素材すべてが必要な部分なら並べてつなぎ合わせるだけですが、大抵の場合は長尺の素材を制作したい動画の尺に合わせてカット&トリミングをしていくことになるでしょう。

YouTuberのようにカメラの前で人物が喋る動画では、無言の部分や冗長的な部分をカットして尺を短くするのが主流です。場合によっては、字幕やエフェクトを織り交ぜて動画にしたときに映える画面構成にします。

動画制作のなかでも、素材のカットやエフェクト挿入といった作業は最も重要な工程です。

カットが不足しているとテンポの悪さが目立ちますが、カットしすぎても視聴者を置き去りにしてしまうため、何度か再生しながら尺との都合を合わせていきましょう。

STEP3.BGMやSE(効果音)の挿入

動画の尺に合わせて素材をカットできたら、次にBGMやSEなどの音声素材を挿入していきます。動画の絵コンテを作っている時点で使用する音楽が決まっていれば難しい作業ではありません。

音声素材を入れる際の注意点としては、動画とのズレをなくすことです。昨今ではユーザーがバックグラウンド再生を用いて、音声だけを聞く視聴方法もメジャーになってきました。そのため、音声のズレというちょっとしたストレスに敏感で、動画の視聴を止めてしまう可能性があります。

動画素材ほど徹底して凝る要素はないものの、BGMが動画の雰囲気とかけ離れていたり、SEを入れすぎて喧しくなったりしないよう、視聴しやすさを最優先に考えながら挿入しましょう。

STEP4.出来上がった動画を通しで確認

動画素材、音声素材ともに編集をし終えて1本の動画が完成したら、最初から最後までを通しでチェックします。

長時間の作業をしていると、経過の過程で些細な違和感やミスに気が付かない可能性があるため、数時間~翌日くらいまで時間を置いてから通しで見返すと良いでしょう。

動画はコンテンツ自体がすべてつながっています。そのため、ここの段階で修正が発生すると、何ら問題なかった部分にまで影響を及ぼす場合があります。

そうならないために動画素材や音楽素材を編集している時点でも適宜チェックを行い、できるだけ完成した状態で通しの確認ができるようにするのがベストです。

通しでのチェックが滞りなく終わったら、書き出しをして動画制作終了となります。

動画制作にかかる時間の目安

動画制作の作業工程を見るとわかるように、動画の編集はとても2~3時間でサクッと終わらせることができるものではありません。

動画の長さやクオリティ、訴求したいポイントへのこだわりなどによって動画制作にかける全体の時間が変わってきます。

日本のYouTuberの先駆者でもあるHIKAKIN氏が、テレビ番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演した際、たった7分間の動画で6時間もの編集をしていることを話していました。

クオリティを高めようとすれば時間がかかるのは至極当然のこと。もし動画制作を外注する場合でも、編集にかかる時間を考慮してスケジュールに余裕を持たせるといった配慮が必須です。

一般的な人の動画制作で考えてみましょう。

10分程度の動画と仮定したタイムスケジュールは素材の取り込み・カット作業に2時間、テロップやエフェクトの挿入に1時間、BGMやSEの挿入・動画と合わせる作業で2時間、動画のつなぎ(トランジション)や調整に2時間、完成した動画の書き出しに1時間がかかります。

すると、計8時間を目安にするのが妥当です。

8時間というと厚生労働省が定める1日あたりの労働時間の上限と同じですよね。動画制作はたった10分の動画でも、1日の法定労働時間の8時間はかかると考えておきましょう。

動画制作時間が長い理由と短縮する方法

動画制作の時間が長くなる理由は、「編集の勝手がわかっていない」「編集ソフトを使い慣れていない」といったことが挙げられます。

特に初心者は何から手を付けていいかわからず、作業の順番がバラバラで動画内を行ったり来たりといったことが多いです。対策としては動画の編集作業をルーティン化し、余計なタスクに時間が割かれることを極力減らすこと。

まずは素材を取り込む、次にカットする、そしてテロップを入れる、最後にBGM・SEを入れると順番さえ決めておけば、何から手を付けたらいいかわからないということにはなりません。

編集ソフトに関しては、使いながら慣れていくしかないでしょう。操作方法がわからなければインターネットで調べたり、詳しい人に聞いたりしながら積極的に使用することをおすすめします。

制作時間を短縮する方法は、「編集スキルを上げる」「プロに外注する」の2つです。

わからないことを調べながら編集ソフトに触れている間に、スキルがどんどん身についていつの間にか編集が速くなっています。キーボードのタイピングと同じ要領で、ショートカットキーを覚えると格段に速くなるでしょう。

どうしても動画制作に時間が割けないという場合は、プロに外注してしまうのも1つの手。プロに任せたら自分は違うことに時間を割けますし、8時間かかる動画制作を短縮してくれるでしょう。

まとめ

動画制作の作業工程と編集に時間がかかる理由を解説しました。カット作業やBGM・SE挿入などの動画制作は事務作業のようなもので、決まったタスクをいかに素早く終わらせるかがカギとなります。

ユーザーを魅了するための動画制作についてはセンスの世界なので、時間が際限なく消費されることは間違いありません。

限られた時間のなかでいかに高パフォーマンスな動画制作ができるかは、担当者の腕の見せ所といえるでしょう。動画制作で時間がかかるという方はぜひ参考にしてみてください。

(画像はpixabayより)