人生最大の祝い事といっても過言ではない結婚式。現在、結婚式に関わるブライダル市場では、日本国内の婚姻数の減少や、ブライダル市場の縮小傾向によって厳しい状況が続いています。 そんな危機的な状況に斬り込んだのが、動画広告を利用した集客です。この記事では、動画広告の導入によって、集客に成功した事例を紹介します。

現代のブライダル業界が抱える課題

結婚は誰しもがターゲットになりえますが、非日常的であるため自分ごと化されにくい傾向にあります。結婚式のCMを見てもどこか他人事に感じたり、ときには忘れられたりする可能性もあります。ブライダル業界は、ターゲットが明確でリピーターもほぼゼロに近い特殊な業界なのです。 そのため常に新しい顧客を獲得しなければなりませんが、現状では困難を極めます。なぜなら、結婚適齢期の世代が人口の減少に伴って減少傾向にあり、かつ晩婚化が進んでいるためです。晩婚化が進む原因として、経済的な余裕のなさや、価値観の多様化、自立した女性の増加などが挙げられます。 冒頭にも書いた通り、近年のブライダル業界は縮小傾向にありますが、その原因は婚姻届のみの結婚である「ナシ婚」や、婚姻届の提出と最低限のイベントのみを行う「ジミ婚」によって結婚式での出費をおさえる夫婦が増えているためです。 従来の「結婚しなければ子どもや家庭を持ってはならない」という考えに疑問を持つひとが増加し、形式にとらわれないスタイルの生活を営むひとも増えました。結婚に対する考え方が多様化したため、従来のサービスだけではニーズを満たせない状況となっています。 結婚に関するサービスは、結婚式のほか「新婚家具」「新婚旅行」「ブライダルジュエリー」「結納式・結納品」「結婚情報サービス」が主要ですが、サービスの規模は、婚姻数が減少傾向にあることに加え、「ジミ婚」、「ナシ婚」のひとが増加したことで、全体的に縮小傾向にあります。 ブライダル業界では、ほかの業界が行っている自社サイトやSNSでの集客といったWeb上のマーケティング手法をあまり見かけない印象を受けます。消費者が結婚を考えた際に、いちブライダル企業として思い出してもらえるような対策をすることも、課題のひとつといえるでしょう。

集客方法を見直す必要がある

結婚式を身近に感じてもらうためには、魅力的な情報を発信しなければなりません。現在、ブライダル・結婚式場への集客は、株式会社リクルートマーケティングパートナーズから出版されている「ゼクシィ」をはじめとした結婚情報雑誌への広告掲載が主流となっています。 しかし近年では、インターネットの普及に伴って、SNSを利用した集客方法が登場しています。 2017年に流行語大賞にも選ばれた「インスタ映え」からもわかるように、InstagramをはじめとしたSNSの利用者が増加しました。写真や動画を共有できるSNSは結婚式と相性が良いです。SNS経由の集客方法は、自社のSNSアカウント・SNSインフルエンサーの起用・SNS広告配信の大きく分けて3つがあります。 SNSは共感性の高い情報が拡散されやすいことが特徴のひとつです。なぜなら、ユーザーが「その気持ちわかる!」「私も体験してみたい!」と共感・拡散すると、拡散された情報を見た別のユーザーがまた共感・拡散するといった動きが続くからです。 また、SNSの広告は「女性」「20代~30代」「未婚」といったターゲット情報を設定すると、結婚に興味のあるSNSユーザーに限定して配信ができます。Instagramの場合、広告はタイムラインやストーリーズといったメインコンテンツへ組み込まれ、自然と興味を持ってもらえる可能性が高いです。 昨今ではInstagramやFacebook、YouTubeなどのSNSで、「#プレ花嫁」という言葉が流行しています。プレ花嫁とは、ウエディングドレスや結婚式場を探したり、自分の結婚式の準備をしている女性のことを指します。 プレ花嫁のタグが付いた投稿のなかには、式場名がタグ付けされているケースもあり、具体的な式場探しができます。

実際ブライダル企業が行ったキャンペーン

ここでご紹介するキャンペーンは3つあります。 ひとつめは、人気YouTuberを起用した、インフルエンサープロモーションを行う集客方法です。 ヒューマンアカデミー株式会社は、人気YouTuberの「きりたんぽ」を起用して、ウエディング講座の体験動画を公開しました。ブライダルブーケ作りの体験からはじまり、完成したブーケに似合うウエディングドレスを着ての写真撮影までを動画にしました。 動画再生回数は27万回を超え、高評価数は約6,000(2020年4月現在)と非常に人気の動画です。YouTubeで動画をアップすると、誰でも見られるだけでなく、実際の表情や動き、音声などが合わさることで結婚式準備のリアルな様子やドキドキ感を疑似体験できます。 ふたつめは、サーチターゲティングによる集客方法です。「サーチターゲティング」とは、ユーザーが過去にYahoo!JAPANで検索したキーワードをもとに、指定のキーワードで検索した人だけに広告を配信できるディスプレイ広告のターゲティング機能の1つです。 ユーザーに「東京 結婚式場」と検索した履歴があると、東京の結婚式場の広告が表示されます。指定のキーワードで検索したひとのみに広告を配信する、正確にターゲティングできる機能のため、集客を見込めるでしょう。 最後のみっつめはメディア運営による集客方法です。結婚式場を決めるときは、複数の会社を調べて比較するひとが多いので、ウェブサイトやSNSアカウントでブライダルメディアを運営することで、集客が可能となります。 ブライダルフェアや結婚式場をアピールするときは、「Instagramで話題」「試着体験」「模擬挙式」などのキーワードを取り入れてユーザーの興味を引きます。加えて雰囲気の伝わる写真や動画を掲載することで、ユーザーは自分のイメージする結婚式が実現できるか参考にすることが可能です。

ブライダル業界で動画広告を活用した成功事例

SNSは画像や動画を使って相手に情報を伝えるので、結婚式場の雰囲気や可能な演出、独自性など、結婚式の良さを伝える上で非常に相性が良いです。ここでは、動画広告を活用した実際の成功事例を紹介します。 株式会社ウエディングパークは、「結婚式まであと1週間~未来の花嫁~」の動画を各SNSで公開しました。 ターゲットは挙式予定の「プレ花嫁」と、結婚式を終えた「卒花嫁」と呼ばれる20代~30代の女性。ターゲット層に人気のインスタグラマーを起用し、「結婚式は準備から楽しめる」をキーワードに作成しました。 動画の内容はあえて結婚式当日の様式を入れずに、式の準備に焦点をあてたものです。動画はスマートフォンで大きく表示され、インパクトを残せる「縦型動画」で制作されました。 動画では、「#プレ花嫁」「#ウエディングノート」「#結婚式まであと1週間」といったハッシュタグを混ぜ、結婚式までの花嫁のドキドキ・ワクワクした気持ちを伝えています。 SNS以外にも渋谷駅のデジタルサイネージ上で公開されました。公開後は、ブランド名キーワードの検索数が、前月比・前年比ともに120%以上増加しました。 Facebook広告では、動画視聴者のCTRが非視聴者の1.57倍、CVRが1.9倍となり、動画広告の効果が顕著に出てきました。数字を見てもわかるように、動画広告の視聴がCVRに貢献しています。

まとめ:動画広告で集客力を上げよう

SNSでは常に共感・拡散の動きがあるため、ユーザーの興味を引く動画広告は、結果的に高い集客率を見込めます。 人気YouTuberや有名インスタグラマーを起用すると、多くのひとに結婚式見学やブライダルフェアといったキャンペーンを知らせることが可能です。SNSにおける動画広告の活用が、集客率アップの秘訣といえるでしょう。 (画像はpxhereより) ▼外部リンク Yahoo!JAPAN広告 サーチターゲティング https://promotionalads.yahoo.co.jp/